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【座談会】今どきアラサーの保険事情 保険でどこまで備えてる?
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子どもがいないアラサー世代は、どこまで保険に加入すべきなのでしょうか。今回、独身者と夫婦世帯の男女に集まってもらい、けがや病気にかかわる保険をテーマにトーク。まだ、重い病気や老後について本格的に考える前の3人に、保険にまつわる本音を語ってもらいました。
- コラムサマリ
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- アラサー世代で、保険について話し合うと、それぞれが少しずつ異なる理由で保険に加入していることが分かる。
- 保険への加入を検討する際には、それぞれが自身の状況を踏まえて、それぞれが必要な保険を考えることが重要である。
※ご契約にあたっては、必ず「重要事項説明書」をよくお読みください。ご不明な点等がある場合には、お問い合せください。
※取り扱い保険会社及び保険商品について、ご不明な点等がある場合には、お問い合せください。
※文中に記載の保険商品、サービスの名称及び内容は保険会社によって異なる場合がございます。
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<プロフィール>
矢崎 賢さん(仮名)
32歳、独身一人暮らし
〈加入している保険〉
・医療保険(掛け捨てタイプ)
・がん保険(掛け捨てタイプ)
・養老型保険
・外貨建て個人年金保険
笹野 成美さん(仮名)
28歳、独身一人暮らし
〈加入している保険〉
・医療保険(掛け捨てタイプ)
・がん保険(掛け捨てタイプ)
林 真太郎さん(仮名)
29歳、妻との二人暮らし
〈加入している保険〉
・医療保険(貯蓄型タイプ)
・がん保険(貯蓄型タイプ)
・団体信用生命保険
・個人年金保険
医療保険とがん保険は、両方入るべき?
――皆さん、医療保険やがん保険に加入されています。保険に入った年齢と選んだ理由を教えてください。
笹野:医療保険は入社1年目、がん保険は入社2年目で加入しました。社会人になってすぐに加入したのは、これからは自分で準備しなきゃと思って。学生時代は親に払ってもらっていたので、社会人になってとりあえず加入した感じ。お給料も多くなかったので、掛け捨てにしました。
林:僕も笹野さんと一緒で、卒業と同時に親から保険を外されたので加入しました(笑)。入社1年目に医療保険、入社3年目にがん保険に加入しています。僕は解約返戻金のある貯蓄型タイプにしました。性格的に貯金できないタイプなので積極的にそういう保険を利用しようと思って。貯蓄型タイプは、自分の体が守れて、健康でいられたらお金が返ってくる。健康でいようというモチベーションが上がります。
矢崎:僕は医療保険もがん保険も入社1年目に加入しました。そのほか、死亡保障メインの養老型保険にも加入しています。そちらは満期の返戻率が高いので、医療保険とがん保険は掛け捨てタイプにしました。
――皆さん、医療保険とがん保険に加入されています。複数加入しているのはなぜですか?
笹野:最初は医療保険だけでいいかなと思っていたんです。でも、会社の先輩にがん保険に入っていた方がいいと言われて、加入しました。
矢崎:僕もがん保険は会社の先輩にすすめられました。今はがん診断の技術が上がっているので、初期のうちにがんが見つかることも多い。医療も高度化しているので、しっかり治せると聞いたのが響きました。若いうちに加入すれば、保険料も抑えられますしね。
林:たとえ、がんが見つかっても安心感がありますよね。見つかっちゃった、というより治そうという気になる。なぜ、がん保険に入っているかというと、がんになったときの補償が足りないんですよね。心理的にもつらいので、保険料を払ってでも安心材料がある方が納得感を持てたので途中で入りました。
矢崎:がんは5年、10年と通院して治す病気。そこに加入のメリットがある。がん保険は、医療保険ではカバーできないところを補償してくれるので、両方入っておいた方がいいと思います。保険会社の専門家が考えているので、安心感がありますよね。
保障の見直しは必要?
――それぞれ加入中にプラン変更されたことはありますか?
矢崎:がん保険は、途中で診断一時金を増額しました。一時金は診断確定されたらすぐにもらえます。そのお金を費用に充てることもできるので、入院や通院保障よりも重視しました。
林:実は祖父ががんになったことがあります。身近な家族がかかると危機感が出て、一時金と通院の手厚いがん保険にしました。祖父が抗がん剤で治療したと聞いていたので、特例で抗がん剤も選択しました。
――皆さんのなかで、実際に保障を受けたことがある人はいますか?
笹野:私は、入社2年目で目のケガで手術をしました。実はそのときに1年目で入った医療保険を解約して次の保険を探していたタイミングでした。幸いけがに対して支払われる保険(傷害保険)に入っていたので補償は受けられましたが、保険は継ぎ目をなくしちゃいけないんだと痛感。次に入った保険は、手厚くしようと思って通院保障があるタイプにしました。今は入院期間が短くなっているので、通院保障は入っておきたいと考えました。
やっぱり結婚したら、生命保険は必要?
――皆さんの中で生命保険に加入されているのは、林さんですね。結婚がきっかけですか?
林:そういうわけではなくて、投資用のマンションを購入したときに団体信用生命保険に加入しました。もし僕に万一のことがあっても、ローンを払わずに家族に賃貸収入を残したいと思って。
矢崎:僕の養老保険は死亡保障メインですが、どちらかというと満期積み立てのイメージで入っています。独身なので生命保険はまだいいかなと思っていました。でも、結婚したら、夫婦でライフプランを立てて、子どもができたタイミングでは絶対に必要になってくる。残された家族のことは考えないといけないので、そのときには加入したいと思います。
佐々木:私も医療保険の死亡保障はとりあえずのもの結婚したら、詳しい人に相談して加入したいです。
老後の蓄えのために、保険の選択肢はアリ?
――個人年金保険や養老保険の加入は、老後の蓄えが目的ですか?
林:個人年金は、入社1年目に加入したもので、とにかく毎月1万を貯めようと思って始めました。65歳か70歳が満期だったのですが、僕は60歳に設定しました。その分、返戻率(へんれいりつ)は低くなるので、老後のためというより、セカンドライフの充実が目的です。仮に500万円貯まれば、船を買ってクルージングができる。元気なうちに自分のために使いたいと思って始めました。
矢崎:僕は養老保険(※1)とドル建て年金保険(※2)に加入しています。養老保険は、老後の蓄えというより、満期まで加入すれば返戻金があるという商品性に惹かれて加入しました。ドル建て年金保険は、為替リスクはあるもののある程度増えていくもの。老後の蓄えの1つになると思っています。
笹野:私はまだ老後の蓄えのための手段は検討していないのですが、知らない間に貯まっているものがあるのはいいなと思いました。でも、目的が老後の蓄えだとしたら、保険ってどうなんでしょうか?
矢崎:僕は保険のほかに、積み立てNISAと投資信託をやっています。会社の企業年金もあるので、これらを老後の蓄えにしたいと思っています。積み立てNISAや投資信託は、投資の手段として入っていますが、保険は保障もついてくるので増やすだけじゃない魅力がありますよね。
林:僕は投資用のマンションがあるので、老後の蓄えはそこからというのもあります。そのために団体信用生命保険には入っていますが、闘病生活を続けながらローンを払わなきゃいけないリスクは残る。そのために就業不能時にローン返済を肩代わりしてくれる損害保険での備えをしようかなと考えています。
笹野:お金を貯めるのにいろんな手段はあるけど、保険は保障がある分、納得感を持って保険料が払えますね。知識がない私でも、今の段階から入っておくのはいいのかなと思いました。
矢崎:保障があると、損にならないよね。何があっても保障で報われる分があるから。
※1 養老保険…定められた一定の保険期間内に死亡したときには死亡保険金を、満期時に生存していたときには満期保険金が支払われる保険のこと。死亡保険金と満期保険金は同額となる。
※2 ドル建て年金保険…加入者が支払う保険料を日本円ではなく、米ドルなどの外貨で運用する年金保険のこと。
それぞれの保険加入のきっかけを知ることが自分の参考になる
――本日は保険について、いろんな観点でトークしてもらいました。話し合ってみて、どうでしたか?
矢崎:日常生活で保険について話す機会はなかったですが、自分の保険を見直すいい機会になりました。貯蓄型の保険もいいなと思って、本当に健康のモチベーションになりそう。もう一度ゼロベースで考えてみてもいいかなと思っています。
笹野:保険を検討するときって、保険会社の人が推したいポイントを聞くことがほとんどです。でも今回、ほかの人がどう考えて保険に入ったのかを聞けました。その人が自分と同じ状況だったら尚よしですし、そうじゃなくても考えるきっかけになります。
林:そう。保険商品は1つでも目的意識が違うんだなと感じました。入ったときの気持ちを振り返るきっかけにもなりました。
まとめ
保険は、人生設計とともにあります。アラサー世代で子どもがいないうちは、おろそかになりがちです。でも、早くから備えておくことは、人生設計を考えるきっかけになっているようです。皆さんも、身近な友達と保険について、フランクに話してみて、わからないことは保険の専門家に相談してみましょう。
この記事の執筆協力
- 執筆者名
-
デジプラ編集部
- 執筆者プロフィール
- 募集文書管理番号
- 07E1-29A1-B21188-202203